コロナウイルス対応にかかる税金納付期限の延長
概要
コロナウイルスにより損失を被っているミャンマー国内企業のため、ミャンマー当局は、商業税等の納付期限の延長を発表した。これにより、コロナウイルスを巡る一連の状況下において、資金繰りが悪化している一部納税者の救済措置が行われることとなった。
【政府の発表意訳】
ミャンマー連邦共和国計画財務省通知番号1/2020(2020年3月18日付)
1.2020年3月18日、ミャンマー連邦計画財務省は、ネピドーで行った会議の決議を受け、コロナウイルス(COVID-19)が及ぼしている経済的被害を救済するために下記を施行する。
A)COVID-19関連で、昨今最も経済的損失を被っているCMP事業、ホテル及び観光事業、零細企業等の事業者を第一に救済する。
B)政府の認可により、国の基金から50億kt、社会保険基金から50億kt、合計100億ktを拠出し、国営銀行に入金してCOVID-19基金とする。
C)上記の基金により、一番経済損失を被っているミャンマー国民が保有するCMP事業、ホテル及び観光事業、零細企業事業者等のために、利息1%で貸付を行う。貸付期間は1年間。損失の程度に応じて利息と期間を再設定する。
2.CMP事業、ホテル及び観光事業、零細事業者が、2019年10月~2020年9月会計年度内に3カ月に1度納付する所得税(法人税)及び、毎月納付する商業税について
A)CMP事業、ホテル及び観光事業、零細事業の2019年10月~2020年9月会計年度内の第2四半期(2020年1月~3月が対象期間)、第3四半期(2020年4月~2020年6月が対象期間)に納付すべき所得税(法人税)は、9月30日まで納付することができる。
B)2019年10月~2020年9月会計年度内の3月分から8月分として毎月納付すべき商業税は、9月30日まで納付することができる。
【まとめ】
上記発表の1にかかる基金による貸付については、ミャンマー人がオーナーである事業者に限られる。2にかかる納付期限の延長については、適用範囲がどこまで含まれるか確認が必要。零細事業については、タウンシップなどで納税している納税者などが対象となると予想される。今後の状況に応じて、政府の施策が随時出されることもあるため、最新の動向に注目していく必要があろう。